新居を建てるにあたり、iPhoneでしかも1つのアプリ(ホームアプリ)で様々な操作ができる様にと、Apple Homekit対応品が使えるような家づくりを目指して、ハウスメーカーと打ち合わせをおこなった。
まずはじめに家の入り口である玄関にhomekit対応のドアベルを設置することを考えた。
ドアベルの設置までの問題
Aqara G4 ドアベル
日本の住宅のドアホンは多くのものがPanasonic製のものだと思われるが、スマホで対応する場合は独自アプリを使用しておりhomekit対応ではなく、また日本で発売されているhomekit対応のスマートドアベルはあまり種類が多くなく、自分がハウスメーカーと打ち合わせを始めた時分(2024年春頃)は国内発売品もほとんどなかった。
そんな中、Aqara G4ドアベルのレビュー記事を見て同商品を自宅に設置することに決めた。
現在ではAqara公式ストアでG4ドアベルは販売されているが、当時は国内正規品の販売はなく、Aliexpressで中国版を輸入して設置していた(中国版の場合、サーバーの位置を中国にしたりと設定に一癖も二癖もある)。

電源問題
最近は似たようなスマートドアベルの種類も増えてきており、ブログやyoutubeでも探せば商品紹介が見つかるようになったが、いずれもバッテリー駆動でのレビューが多い。バッテリー駆動の場合は、省電力モードとなり必要に応じてスリープモードになってしまう。一方、外部電源使用時は、常時稼働する。なので、応答性を求めるならば外部電源利用が望ましい。折角新居を建てるのに、ドアベルがバッテリーなのはいただけない。なんとか常時電源駆動にならないものかとあれこれと試行錯誤した。
Aqara G4は電源供給で使用する場合、交流でも直流でも良くて、交流の場合が12-24V AC 0.2A、直流の場合が8V-24V DC 0.5Aである。この電源を玄関先に配線してもらうのに苦慮した。
まず日本で使用されている電源は一般的には100Vであり、降圧しなければならない。なおかつ昨今の家造りのトレンドである機密性や断熱性を損なわないようにそれをスマートに玄関先に配線しなければならない。
まず考え付いたのは玄関に一般的な100Vのコンセントを設置してもらい、引き渡し後に自分でそこにACアダプターをつなげて何とか外壁面へ電源線を持ってくる方法である。ただしその場合玄関の内側と外側をつなぐように空配管を設置してもらわなければならず、住宅の機密性がかなり損なわれそうな気がする。かつDIY部分がまあまあ発生するため、できなかった場合にインターホンのない家が出来上がってしまい、それはどうにか避けたいところであった。なのでなるべくハウスメーカーに外壁面までの電源確保をお願いしたいと考えた。
弱電源の確保
そこでPanasonicの小型リモコントランスを利用する方法を考え出した。本来この製品は店舗や工場などで多重伝送フル2線式リモコンを操作するために使用されるものであり、完全にメーカーの想定外の使用方法ではあるのだが、100Vで入力したものを24Vに降圧して出力してくれるため、この商品を変圧器として屋根裏に仕込んでもらう作戦である。
ハウスメーカー経由で担当電気工事会社へ上記をお願いしたところなんとか対応してくださることとなり、分電盤から分岐した100Vの電源線の一部を屋根裏に設置したリモコントランスで24Vへ変換し、それを玄関の外壁面まで機密等を確保したうえで配線工事してもらえた。これで設置の準備は整った。
実際にドアベルを設置する
取り付け作業
無事に住居の引き渡しも終わったため、取り付け作業をおこなった。ハウスメーカーには玄関先へ24Vの電源線の配線までをお願いしていたので、まずはそちらを本体に接続して常時駆動できるようにしていく。
一応手持ちのマルチメーターで電源として使用する電線の電圧を確認したところ、27Vであった。製品の説明書的には24Vまでであるが、多少は許容されるであろうと思い、迷わず配線。配線の仕方は公式youtubeを参考にした。
ちなみに弱電源工事にあたるため無資格でもこの作業は可能ではあるが、当方第二種電気工事士の資格を有しているため、電気工事もできちゃいます。
Aqara G410 ビデオドアベル
新築当時は前述したように、中国から輸入したG4を使っていたが、その後公式のAqara日本ストアがオープンし、アップデートされたG410ビデオドアベルが発売された時点で交換したため、現在はG410を使用している。
ただ設置方法や設定などはG4ドアベルとほぼ同じであったのでこのまま記載しようと思う。

まずは玄関先に配線してもらっている電線に、O型端子を圧着。ネジでの固定をしやすくした。

Live(非接地側)とNeutral(接地側)はどちら側でも問題ないとのことなので、向きはあまり気にせずそのままネジで背面の外部電源接続端子に固定。
単3電池 6本を入れると停電時などにバッテリーで駆動できるが、停電時は家のその他のネットワークも全部止まってしまいドアベルだけが動いても仕方ないので、バッテリーは入れずに設置。

ベースプレートにスライドするようにはめ込み、サイドにあるネジで固定して設置完了。

チャイムの設置
先ほど設置したドアベル本体は直接ネットワークに接続するわけではなく、チャイムリピーターがネットワークと接続する実質の本体である。
チャイムリピーターはUSB-Cで電源を取るので、シューズクロークの中に設置してあるコンセントにUSB-Cアダプターをさして、そこから電源をとっていく。
この際当たり前であるが、ドアベル本体と、チャイムリピーターが離れるとネットワーク接続の安定性が悪くなるので、可能な限り近くに設置することが望ましい。
ちなみにチャイムリピーターには電源の他に、ローカルに録画データを保存するようにmicro SDカードの挿入口とHomekitコードと、Aqaraアプリに登録するための設定コードが張ってある。


HomekitとAqaraの設定コードが張ってある
ドアベルそのものはHomekitコードを用いて設定すれば直接Homeアプリへ登録することはできるが、細かい設定などはやはりAqaraアプリでの設定が必要となるので、今回はAqaraアプリに追加してからHomekitへ追加していく。
Aqaraアプリへの追加は表示される手順に従えば、そう苦労するような難解な作業ではない。
そしてG410ドアベルの設定画面に入って下の方にスクロールしていくと、Homekitへの接続のページがあるのでそちらからHomekitへ接続していく。
色々なスマートホーム製品を使用しているが、Aqaraの製品は一度Aqaraのアプリに登録してしまえば、Homekitへの追加もカメラでのコードの読み取りなどを要せずに、アプリ上での操作のみで追加できてしまうのでそこがとても便利である。
Aqaraドアベルの使用感
ドアベルの運用
さて無事に設定も終わらせて、1年以上ドアベルを運用しているがその使用感をお伝えできればと思う。
まず肝心のドアベルとしての使用感であるが、「とんでもなくすばらしい!!」というほどではないが、十分実用に耐えうる商品かと思う。
前述のとおり、うちでは途中でG4ドアベルからG410ドアベルにアップデートしているが、細かなところでは様々な変更があるものの、実際のドアベル運用するうえでは画角がひろくなってやや画質が向上した他は、大きくは変わりない。接続の安定性などはほとんど差はないように思われる。
実際の使用ではドアベルが押されると、まずは屋内チャイムが鳴り、その後に少し遅れてホームアプリの通知も飛んでくる。ドアベルが押されてからわずかなラグはあるものの、通知が飛んでくるまでは比較的スムーズでここにおいてはあまり不便さはない。
少し問題となるのが応答が可能になるまでの時間である。通知をタップしてホームアプリが立ち上がり、相互通話が可能になる状態になるまでが少し時間がかかる。応答したいのに、応答できないという待ち時間がどうしても少し発生してしまう。
勧誘や営業などの来訪で、無視する場合には全く問題はないわけだが、応答が必要な場合は家の中のwifiの電波状態がよい場合でも少しやきもきするくらいの待ち時間は発生するし、外出先等ではさらにもう少し待ち時間が発生する。この待ち時間が気になる人は気になるかもしれない。


このとき通話ボタンを押さないとこちらの声が相手に届かないため応答する際は注意が必要
ただ、宅配便業者などが応答までに時間がかかりすぎて帰ってしまったりしたことは一度もないため、実際の使用に際しての弊害は特にない。
そもそも普通のドアベルだと、インターホンが鳴っても本体の前まで行かないと誰が来たのかもわからず、また応答しても玄関まで移動するのにさらに時間がかかるわけだが、本製品であれば、iPhoneを持っている限りはどこにいてもすぐに誰が来たかを把握でき、通知をタップして応答ができるようになるまでの待ち時間の間に玄関までの移動を始められるので、むしろ宅配業者としては全体の待ち時間は少ないのかもしれない。
というわけで、本製品をドアベルとして設置しての使用感は全く問題なく、快適そのものである。
防犯カメラとして
本製品はiCloudセキュアビデオに対応しているため、aqaraのクラウドサブスクリプションなどのサービスに加入しなくても、イベント発生時の録画は自動で保存されるため、あとから来訪者のことを見返したり、玄関前の防犯カメラとして使用することもできる。
ただ、iCloudセキュアビデオで録画可能なカメラの台数は、契約しているiCloud+プランによって異なり、50GBプラン(無料プラン)は1台、200GBプランは5台、2TB以上のプランは無制限となっている点には注意が必要である。
本製品のみをiCloudセキュアビデオに登録する分には問題ないが、複数台のカメラを登録して録画を確認しようと思っている場合には、iCloud+の有料プランへの加入が必要となる。
ちなみに我が家は、他にもaqara G5proなどを防犯カメラとして利用しているため、2TBのプランに加入している。
また、本製品はチャイム部にmicroSDカードを挿入することで、ローカルに24時間録画データを保存することもできる。NASへの録画にも対応しているし、外部電源使用時はONVIFにこそ対応はしていないが、RTSP に対応しているため、我が家ではSynorogyのNVRに24時間録画を行い、防犯カメラとしてもフルに活用している。

総評
家を建てる際に、ハウスメーカーでも経験のないような変な配線方法での建築をお願いをしたりして、かなりこだわって頑張ってAqaraのドアベルを設置してみた。
スマートドアベル設置の総評としては、外出先や手が離せないとき(トイレ中など)でもスムーズに応答することができ、とても満足のいくスマート化ができたと思う。
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